人生ぬるま湯主義

つれづれなるままに以下略

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

社会適合者さんはこんな短歌を詠んでいるんだぜ(20選シリーズ)

この愛を僕は証明してみせる後はいくらを課金すればいい? 脱ぎたての君の下着は借りたけど変な事には使わないから 幸せは歩いてこないなら奪え たとえその手を血に染めようと 遺体とは一緒にいたい死体とはいけない事を一緒にしたい 酒好きなあいつの葬儀に…

七々那ナナさんはこんな短歌を詠んでいるんだぜ(20選シリーズ)

太陽に向かって歩いてきてねって言われたせいで私は迷子 ゆうやけは東京タワーに盗まれた 都会の空はいま雨になる 青空のむこうのむこうのむこうにはたぶんでっかいモンゴルがある 相性の悪い男とするときは死角に入って変顔してる 「永遠にいっしょにいよう…

あんず和菓子さんはこんな短歌を詠んでいるんだぜ(20選シリーズ)

じっくりとコトコト煮込んだ恋心 スパイスで あっ 振りすぎちゃった 法則に気づいた あたし 恋すると 苺ミルクをちょっぴり残す 2ミリずつずらした机ゆくゆくはきみの隣に着く予定です 侮れぬ小指同士のお約束 以後、積極的に使います 「漱石が好き」と綺麗…

紅絹さんはこんな短歌を詠んでいるんだぜ(20選シリーズ)

この町は優しい嘘で出来ていて云ってはいけないことばかり有る 絡ませた指から花に成っていく病をずっと欲してるのに 音楽も流れてきたし踊ろうか 正しいだけのマシンのように 少年は少年を恋う 未だ名の付けられてない薔薇が咲く夜に ペコちゃんを盗んだ夜…

ぬこさんはこんな短歌を詠んでいるんだぜ(20選シリーズ)

象たちの墓場のような車庫で待つ始発のバスが目を開けたとこ 暗がりの部屋で何かを踏んづけた 感触的におそらく眼鏡 きみんちの切れにくかった包丁を思い出しつつレモンの輪切り 色あせた栞がわりのレシートが語るその日のメニューはカレー 地下鉄でからんで…

ネネネさんはこんな短歌を詠んでいるんだぜ(20選シリーズ)

「ねえ先輩、酔ったふりしてキスをした女のことをどう思います?」 少しだけのんびり二度寝をした春にあの子は泣いてた ごめん、ごめんね。 失敗は大失敗に隠せって前に何かの本で読んだよ 友達の境界線を飛び越えてこっちに来てよ、ねえほらはやく 降る雨の…

根本博基自選20首

字余りの短歌みたいにぐずぐずと生きている僕だけど許してほしい マジシャンが右手に持って見せているタネも仕掛けもないはずの愛 壁もあり底もあるからプールでは優雅に泳いでいられる僕ら きっとまた立ち直ったら連絡をよこさぬ君をなぐさめている もう恋…

根本博基全短歌(2016.07.16現在)

ついったでの某企画のために、中本速さんからアドバイスをいただき、ここに現在うたよみんで自作として発表している自作(実はちょっと改訂しているものもあるけれど)を並べておくことにします。付け句なんかを除いて。130首ちょっと。たぶん。 一日ずつき…